異所性脂肪とは
「異所性脂肪(Ectopic Fat)」とは、本来蓄積されるべきではない肝臓・筋肉などの臓器に蓄積する脂肪のことです。皮下脂肪、内臓脂肪に続く「第3の脂肪」とも呼ばれ、太っている人だけでなく、痩せている人にも静かに蓄積するという特徴があります。
近年の研究により、異所性脂肪が肝臓病・糖尿病・動脈硬化・不妊・加齢黄斑変性など、多様な健康課題の根本原因となる可能性が明らかになってきました。本研究会では、各領域の研究者が連携し、その実態解明と社会への発信を進めています。
3種類の脂肪
第1の脂肪
皮下脂肪
皮膚のすぐ下にたまる脂肪。
エネルギー貯蔵や体温保持の役割を持つ。
第2の脂肪
内臓脂肪
腹腔内、内臓周辺にたまる脂肪。
メタボリックシンドロームの主因。
第3の脂肪
異所性脂肪
本来たまるはずがない、心臓・肝臓・膵臓・筋肉・生殖器などの臓器内に蓄積する脂肪。
なぜ日本人は
たまりやすいのか
欧米人と比較して、日本人は皮下脂肪を蓄える容量が小さいことが知られています。
皮下脂肪で受け止めきれなかった脂肪が、内臓や筋肉に「異所性脂肪」としてあふれ出しやすい体質です。
欧米人
大きなバケツ:多くの脂肪を皮下に蓄えられる
日本人
小さなバケツ:あふれた脂肪が内臓・筋肉へ
脂肪を蓄える皮下脂肪の容量には個人差・人種差があります。
日本人を含むアジア人は、相対的に少ない脂肪量でも異所性脂肪が蓄積しやすく、結果として痩せていても生活習慣病のリスクを抱えるケースが少なくありません。
関連する健康課題
異所性脂肪は、これまで別々の問題として扱われてきた様々な疾患の背景に存在することが分かってきました。
本研究会では、各領域の専門家が連携してその関連を解明しています。
異所性脂肪は、ある日突然たまるわけではなく、段階的に進行します。早期の段階で気づき、介入することが重要です。
